向日市の歴史街道「物集女街道」と「物集女車塚古墳」
物集女街道
向日市を貫く主要な道に、西国街道と共に「物集女街道」があります。
この道は北摂高槻から島本、山崎、長岡京、向日市を通り、京都市西京区、嵐山へと続く主要幹線道路です。
西国街道同様、街道沿いには古い立派な町屋造りの屋敷、神社仏閣、古墳などの歴史的遺構が数多くある歴史の道です。
物集女(もずめ)とは珍しい地名ですが、現在の大阪の百舌鳥あたりから、大和飛鳥時代に、人々が移り住んだのが由来とも言われる歴史ある道路です。
現在は平成30年竣工を目途に道路拡幅工事を行っております。完成後は歩道もついた約15mの道路になる予定です。今から完成が楽しみですね。
物集女車塚古墳
阪急東向日駅西口から西山方向へ坂道をしばらく上がると、信号のある十字路に出ます。そこが物集女街道です。
十字路を右に折れ、300メートルほど行くと、突然道端に緑の小山「物集女車塚古墳」がその姿を現します。
この前方後円墳は、全長45メートル、高さ8メートルで、てっぺんによじ登る事も出来、周囲は美しく整備された公園になっています。
車塚古墳はその昔「淳和天皇の霊柩車を埋めた塚」ということから、この名前がついたと言われています。
石室からは、埴輪、須恵器、土師器、馬具、刀剣、装身具などが出土され、昭和59年には京都府の指定文化財になり、古代歴史ファンにとても人気の古墳です。
また、当時この地を治めていた乙訓王が力を持っていたからこそ、この地に定められたのではと思います。
毎年春には、内部の横穴式石室も一般公開されています。
車塚古墳の他にも向日市には、天皇皇后の墳墓、遺構が点在し、流石は長岡京と平安京の真ん中に位置する歴史の町です。
このような住宅街に、素晴らしい歴史的遺構があり、みじかにふれられるのも、向日市の魅力。
ぜひ古代ロマンを体験しに、古墳散歩をしてみませんか??
ライター:さいとうふみ